多国籍企業の国際戦略提携(日産自動車)

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    多国籍企業の国際戦略提携(日産自動車)
     これまでの自動車業界は、日米欧先進国の自動車メーカーが、市場でのシェアや新技術の主導権を巡って、競争にしのぎを削ってきた。しかし、近年では、こうしたライバル同士である日米欧の自動車メーカーが、環境関連の技術開発を巡って、「戦略提携」を結ぶケースが数多くみられるようになってきた。その中でも日産自動車について、どのような戦略的意図をもって提携を結んでいるのか明らかにする。そこで、今後の自動車産業において成長の鍵を握ると思われる製品開発の側面と海外での現地化の側面から日産自動車の意図を明らかにしてみる。
     日産では、製品開発における要求を満たすために実際に商品本部と主管制度を敷いている。この両制度により、商品化の全過程を横断的に統合することが可能となり、商品開発室で考えていることが製造段階や営業段階、さらには消費者へとはっきり伝わるようになった。しかし、この制度が有効に機能するためには、ある一定水準以上の技術力を保持するのと同時に、現地のニーズを的確につかみ、それをすばやく商品に反映させていくことが必要になってくる。実際に製品開発の果たす役割は重要に...

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