『法の下の平等について』・・・・・・・A評価でした。
・自由と平等
人権思想は平等思想でもあるが、同時に個人の自由の承認でもある。自由と平等は、人権思想の根底にある個人主義哲学の盾の両面であるとも言える。たとえば、政府が存在せず、誰も他人の支配に服従する義務がない状態を想像して見れば、そこでは各人がお互いに自由=平等なはずである。人々を平等に扱う法とはどんな法なのか、この点についてもいろいろな考え方がある。一つ目としては「機会の平等」がある。つまりチャンスの平等のことである。たとえば、高校の卒業証書を持つものは、性別・財産・年齢・宗教などに関係なく、希望すれば誰でもどの大学でも受験できる。というものだ。しかし,受験したい人は誰でも受験できるといっても、実際には学費が払えなくて大学進学をあきらめる人も昔はたくさんいた。「機会の平等」としての考えによれば、それでも憲法の平等理念は実現していることになる。
『法の下の平等について』
・自由と平等
人権思想は平等思想でもあるが、同時に個人の自由の承認でもある。自由と平等は、人権思想の根底にある個人主義哲学の盾の両面であるとも言える。たとえば、政府が存在せず、誰も他人の支配に服従する義務がない状態を想像して見れば、そこでは各人がお互いに自由=平等なはずである。ところが人間社会の現実では、自由と平等とはしばしば互いに反する側面を見せる。歴史的な経過を見てみると、19世紀から20世紀にかけての市民社会では、すべての個人を法的に均等に取り扱い自由な経済活動の結果として、持てる者はますます富み、持たざる者はますます貧困におちいるといった社会的・経済的不平等をもたらしてしまった。こうした中で、社会福祉国家においては、社会的・経済的弱者に対して、より厚く保護を与え、それによって他の国民と同等の自由と生存を保障して行くことを目指すようになった。日本国憲法は基本的人権の保障を謳い、様々な自由を権利として保護するとともに「法の下の平等」も保障する。憲法は自由と平等とのバランスを求めているということだ。
・平等の種類と合理的差別
法の下の「平等」の意味とは何か?...