要件事実論30講 第24講(不動産物権変動)
【主張整理】
第1 当事者の求めた裁判
1 請求の趣旨
(1)被告は、原告に対し、本件山林について、真正な登記名義の回復を原因とする所有権移転登記手続をせよ
(2)訴訟費用は被告の負担とする
との判決ならびに仮執行宣言を求める。
第2 当事者の主張
1 請求原因
(1)Aは、平成17年4月10日当時、本件山林を所有していた。
(2)Aは、原告対し、平成17年4月10日、本件山林を代金3000万円で売る契約を締結した。
(3)本件山林について、被告名義の所有権移転登記がある。
(4)よって、原告は、所有権に基づき、本件山林につき、真正な登記名義の回復を原因とする所有権移転登記手続をすることを求める。
2 請求原因に対する認否
請求原因(1)(2)(3)の各事実は認める。
3 抗弁
対抗要件具備による所有権喪失――売買
(1)Aは、被告に対し、平成18年2月1日、本件山林を代金2000万円で売るとの契約を締結した。
(2)Aは、被告に対し、平成18年2月2
【説明】
訴訟物
所有権に基づく妨害排除請求権としての所有権移転登記請求権 ...