最高裁 第三小法廷 平成6年2月22日 民法判例百選Ⅰ 97事件
担保権者による弁済期後の目的不動産の譲渡受戻し
【事案】
⑥明渡請求
①52万貸与
X ③明渡請求 Y A
①A所有 ①譲渡担保設定登記
Y利用
④贈与し、Xに所有権移転
①YはAから52万円を借り受け、自己所有の土地建物の所有権をAに登記移転し、譲渡担保設定登記を受けた。
②Xが入居してきたため、Yは建物退去を余儀なくされ、債務の返済を怠るようになる。
③YからXに対して明渡を請求。XからYに明渡される。
④XはAに相談して贈与契約を締結し、AはXに所有権移転登記を経由
⑤Yは残額と遅延損害金を供託
⑥Xは所有権に基づいてYに明渡請求
【原審】
①債権者(A)が弁済期後に譲渡担保の目的不動産を第三者(X)に譲渡し登記移転したときは、清算されていなくても、債務を弁済して目的不動産を取り戻すことはできない
②譲受人(X)が背信的悪意...