A評価
「言葉の意味が脈絡によって異なる場合を、例をあげて説明しなさい。」
言葉は、使用する者や文脈との関係により、その文だけでは意味がはっきりしない場合がある。そういった例を、身の回りに起きたものや、世間一般の事柄などをもとに、4つあげて考えていきたい。
1. 京都出身のAさん熊本出身のBさんとの電話での会話である。
A:「もしもし、今何してはるん?」
B:「一人で酒ば飲みよっとよ。」
A:「あほか!一人とか寂しいなぁ!ほんと馬鹿なんやから~」
B:「あほとかひどか!馬鹿にしよっとか!?そっちの方が馬鹿やけんね!」
ここでのAさんの「あほ」には、「一人じゃなくて、私も呼べよ」とか、親しみを込めて、「何してるんだこいつは」などと、優しさにあふれた感情があると思われる。Aさんは関西独特のきつい言い方のなかにも、冗談が交じった会話をしている文化に慣れている人であるが、熊本出身者のAさんには関西の文化を理解できずに「馬鹿」というマイナスの言葉本来の意味で捉えているところがあり、微妙に食い違いがあるのである。
これが関西人同士であったり、こういう文化に慣れた人であれば、マイナスな感情は持たなかっただろ...