《脊椎分離・すべり症》

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    資料紹介

    脊椎分離・すべり症についての概要をまとめたもの

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    脊椎分離・すべり症
    病態:腰椎椎弓を構成する上・下関節突起の間の関節突起間部の連続性が断たれた状態(図270)を言う。大多数の症例では青少年期の過度のスポーツが原因と考えられることから、青少年における腰痛の原因疾患の一つとして重要である。多くはL5椎に発生し、X線学的には45°斜位撮影像でよくとらえられる。
       分離部から脊椎前方部が前方へすべった状態を脊椎すべり症と呼ぶ。原因からみた分類では、
    ①先天的な形成異常に基づいて起こるすべり症
      先天的なS1椎と関節突起の形成不全により、L5椎のきわめて高度なすべり症が生じる。すべりは成長とともに進行し、思春期に至って急速に増悪する症例もある。
    ②脊椎分離を伴うすべり症
    ③椎間板や椎間関節など可動部分の変性による変性すべり症
      椎弓の分離がなく、椎体が前方にすべっている状態をいう。40歳以上の女性に多い。発生機序としては、後方支持要素(椎弓、椎間関節)の水平化などの解剖学的危険因子が元々存在していて、これに前方支持要素(椎間板)の機能破綻(椎間不安定性など)が加わって椎体すべりが発生すると考えられている。
    ④外傷性すべり症
    ⑤悪性腫瘍...

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