高齢者の医学的特徴としては、記銘力・記憶力の低下、摂食・嚥下障害が起こりやすい、排泄障害が起こりやすい、不眠傾向になりやすい、骨がもろくなり転倒や骨折を起こしやすい、食欲不振から脱水・低栄養に陥りやすい、意識障害(せん妄)を起こしやすい、薬物の副作用が出やすい等挙げられ、それに加えて複数の疾患(高血圧、糖尿病、心臓病、リウマチ、白内障、難聴)等を併発している場合が多い。また、慢性化しているため、それらの疾患や症状が典型的(急性)に現れにくく、例えば腸閉塞でおなかがパンパンに張っていても何の苦痛も訴えない場合や、逆に「痛い、痛い」と激しく泣き叫んでいても、さするだけで治ってしまう場合もあるなど様々である。特に認知症を併発している場合には適切な表現ができない場合が多いので、自覚症状をあてにできないことが多い。また、免疫力の低下から、感染症にかかりやすく、治癒しにくいことも認識しておかなければならない。高齢者と一括りにしてみても、健常な老化状態と、疾病状態との境界が不明瞭である。このことから発見が遅れ、重
高齢者の医学的特徴について説明し、介護にあたっての具体的な留意点について述べなさい。
高齢者の医学的特徴としては、記銘力・記憶力の低下、摂食・嚥下障害が起こりやすい、排泄障害が起こりやすい、不眠傾向になりやすい、骨がもろくなり転倒や骨折を起こしやすい、食欲不振から脱水・低栄養に陥りやすい、意識障害(せん妄)を起こしやすい、薬物の副作用が出やすい等挙げられ、それに加えて複数の疾患(高血圧、糖尿病、心臓病、リウマチ、白内障、難聴)等を併発している場合が多い。また、慢性化しているため、それらの疾患や症状が典型的(急性)に現れにくく、例えば腸閉塞でおなかがパンパンに張っていても何の苦痛も訴えない場合や、逆に「痛い、痛い」と激しく泣き叫んでいても、さするだけで治ってしまう場合もあるなど様々である。特に認知症を併発している場合には適切な表現ができない場合が多いので、自覚症状をあてにできないことが多い。また、免疫力の低下から、感染症にかかりやすく、治癒しにくいことも認識しておかなければならない。高齢者と一括りにしてみても、健常な老化状態と、疾病状態との境界が不明瞭である。このことから発見が遅れ、重...