椎間板ヘルニアのレポートです。
はじめに
椎間板ヘルニアは退行性変化で椎間板が脊椎管内に膨隆、突出したもので、主に神経症状を呈する。部位および程度は種々であるが、胸腰部で多く見られ症状、治療は下に分類する。
犬の椎間板ヘルニアの分類(胸腰部)
GradeⅠ:疼痛のみで神経異常がない 内科療法 ケージレスト
GradeⅡ:不全麻痺だが歩行可能 繰り返し起こる疼痛
GradeⅢ:重度の不全麻痺(歩行、起立不可) →内科療法 減圧手術
GradeⅣ:完全麻痺 →片側または背側椎弓切除術
GradeⅤ:a 深部痛覚の無い完全麻痺(<48hr) →外科療法
b 深部痛覚の無い完全麻痺(>48hr) →外科不適応?
犬の椎間板ヘルニアの分類(頚部)
stageⅠ:軽度ないし中等度の1~数回の頸痛 →保存療法、同窓術
stageⅡ:重度の1回目の頸痛、軽度ないし中等度の2回目の頸痛 →保存療法、腹側スロット術
stageⅢ:抑制不能の頸痛、頸痛の反復
stageⅣ:頚部痛に関わらず歩行可能な不全麻痺 腹側...