現代イギリス女性の結婚と職業 ~日英の女性労働比較~
■はじめに
現在、日本では女性の社会進出が目まぐるしいと言われているが、果たして本当にそうなのだろうか。日本は昔から「男は外で働き、女は家庭を守るべき」という考えが一般的で、女性は外へ出て働く機会が殆どなかった。近年ではその考え減少傾向ではあるが、それでも世界的に見れば日本はまだまだ男尊女卑の意識が根強く残っているのが現状である。(男女共同参画白書平成19年版「夫は外で働き,妻は家庭を守るべき」という考え方について(日本、国内)」)
日本では1980年代以降、働き続ける女性が増えてきた。1984年には働く主婦の数が専業主婦の数をはじめて上回っている。しかし、平成19年度の男女労働者数、男女間賃金格差、職業別比率(男女共同参画白書平成19年版)では、まだまだ圧倒的に女性の数は少なく、職業にも偏りがあり、日本の社会にはまだ女性差別が残っていることがわかる。
同じ島国であるイギリスでは、日本と比べて「男女共同参画社会基本法」成立の10年以上前に「性差別禁止法」や「賃金平等法」が制定されており、男女労働問題にはやく取り組んでいる...