作品論 宇野浩二『夢見る部屋』 レジュメ

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    作品論 宇野浩二『夢見る部屋』 レジュメ
    【書誌】
    ・初出…「夢見る部屋」(『中央公論』、大正十一年四月一日発行、第三十七年四号、217~259頁)
    ・初収…『青春の果』(大正十一年九月二十日、天佑社)
    【梗概】
    私は、作家として落ち着くことが出来たが、下宿時代の貧乏な故に夢見ることを忘れなかったときのことを思い出す。そして、恋した煙草屋の女と逢引するために借りた部屋は、いつの間にか、私の失った夢を取り戻す「夢見る部屋」となっていく。
    山場があるわけでもない為、私は「ただ夢のやうな話や感想をだけしか話さないといつて、怒り出すな」と読者へ呼びかけている。だが近いうちに私はこの「夢見る部屋」を離れなくてはならないことになるが、とどのつまり、「私はここで、何をたくらまうとするのであるか。」は、「私は知らない。」のである。
    【同時代評】同時代評は見つからなかったため、同時期のほかの作品に対する批評で、文体について話されている部分を載せる。
    資料1…宗像和重編、『文藝時評大系. 大正篇 第10巻(大正11年)』、ゆまに書房、二〇〇六年十月
    【関連資料】
    資料2…東京市社会局、『共同住宅及びビルデ...

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