「標本化定理について」

閲覧数7,374
ダウンロード数7
履歴確認

    • ページ数 : 1ページ
    • 全体公開

    資料紹介

    標本化定理について
    ■標本化定理とは
    標本化定理(Sampling Theorem )とは、入力されたアナログ信号を時間軸に並べ一定の間隔
    で振動幅の値を離散的に定義(標本化)する過程で、オリジナル情報の損失を防ぐための標本化
    間隔(標本化周波数)の条件を与えたものである。その内容は「標本化周波数は入力信号の最高
    周波数の 2倍以上でなくてはならない」というものであり、この定理に反するとエイリアシング
    現象が生じて復元時にオリジナルには存在しない偽信号が発生してしまう。
    ■ エイリアシング現象
    アナログ信号をフーリエ変換により周波数領域に分解し標本化を行う際、標本化定理に従わず
    に行う

    資料の原本内容

    標本化定理について
    ■標本化定理とは
    標本化定理(Sampling Theorem)とは、入力されたアナログ信号を時間軸に並べ一定の間隔
    で振動幅の値を離散的に定義(標本化)する過程で、オリジナル情報の損失を防ぐための標本化
    間隔(標本化周波数)の条件を与えたものである。その内容は「標本化周波数は入力信号の最高
    周波数の 2 倍以上でなくてはならない」というものであり、この定理に反するとエイリアシング
    現象が生じて復元時にオリジナルには存在しない偽信号が発生してしまう。
    ■ エイリアシング現象
    アナログ信号をフーリエ変換により周波数領域に分解し標本化を行う際、標本化定理に従わず
    に行うと標本化周波数を超える基本波についてはオリジナルに存在しない値が復元時に発生す
    るエイリアシング現象が起きる。これは、フーリエ変換にて抽出された基本波から最高の周波数
    の 2 倍未満を標本化周波数とすると周波数の折り返しに歪み(エイリアシング)が発生しノイズ
    や雑音となって記録されてしまうからである。折り返しに歪みが発生しないようにするためには、
    最大周波数の 2 倍以上の密度で標本化を行い、エイリアシングを防ぐことで復元時のオリジナル
    のデータを保持することが大切である。
    ■ アナログデータのデジタル化における標本化定理の利用について
    1 秒間のアナログ信号をデジタル信号への変換する回数(振幅値を記録する回数)を標本化(サ
    ンプリング)周波数と呼び、1 秒間に 1 回行う場合は1Hz とあらわす。音声信号においてはその
    値が高いほど高音域の情報を記録することが可能となるが、この標本化周波数の設定に際して標
    本化定理に従い最高周波数の2倍以上に設定しデジタル信号への変換を行うことで、アナログ信
    号への復元を可能としたデジタルデータの作成を行うことができる。
    ■ まとめ(デジタルデータの質について)
    デジタルデータ作成の際はアナログ信号を「標本化の定理」に従って「最高周波数の 2 倍以上
    の標本化周波数」にて「標本化」を行い、「離散的な値を記録(量子化)」する。量子化された値
    を 2 進数に符号化し、そのデータをパルス信号に置き換えることでデジタル変換が完了する。ま
    た、デジタル信号からアナログ信号への復号化上記の逆の手順を行うことで実施することが可能
    となる。ただし、標本化における記録密度を最高周波数の 2 倍以上にする場合、より周波数を大
    きくすればするほど高密度・高質なデータとなり、オリジナルに近いデジタルデータを作ること
    が可能になるが、その分記録量が増えることになるため、用途に応じて周波数を設定することが
    大切である。

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。