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参考文献情報あり。
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「「福祉と教育」を学ぶことの意義について述べよ。」
かつて福祉が、貧困者や社会的ハンディキャップを持つ人に対しての慈善事業的に行われていた時代とは社会の状況が大きく変わり、福祉の在り方や役割も大きく変わってきている。現代の社会では、景気の悪化に伴うリストラ、倒産、減給、非正規雇用などによるストレス因子が増え、教育の場においては青少年の犯罪、いじめ、不登校、無気力などの問題行動、フリーターやニートなどの問題が生じている。したがって、現在の日本の福祉はほぼ全国民が対象になり得る状況へと変化しているといえる。福祉を必要としている人のニーズは状況により複雑かつ多様化し、高齢者福祉や障害者福祉だけではなく、精神福祉など様々な専門分野の細分化が見込まれます。
では、現代の福祉に携わる専門者に求められる能力とはどのようなものでしょうか。人々が抱えている問題を早期に発見し、解決する能力、異なった考えを柔軟に受け入れる豊かな心、様々な人と交流を図れるコミュニケーション能力、少ない情報から新たな情報や正解を導き出す能力、自らが考えて行動できる柔軟な思考力と行動力など、すみずみまで見渡せる力が必要...