資料組織の意義について、現在の図書館サービスとも関連させ、考察しなさい。
始めに
私は、よく図書館に行く。明確な目的がある場合が殆どだが、たまに「この作家の別の本は無いのか」「何か面白そうな歴史小説は無いか」といった漠然とした理由で利用する場合もある。
現代の図書館は、大変便利である。資料は整理されて書架に収まり、検索機も殆どの図書館に完備されているので、漠然とした理由でも気軽に利用できる。
図書館を気軽に利用する上で、資料が組織されていることは極めて重要である。ここでは、その極めて重要な資料組織について考察する。
Ⅰ、資料組織の意義
資料組織を語る前に、図書館にはどのような資料があるか考えることにする。まずは書籍。当たり前である。その他にも新聞や雑誌。最近ではDVD、CD、CD-ROM、ビデオテープ、DVD-Videoなどが置いてある事も珍しくは無い。資料とは、物理的形態を持ったものの事を指す。
図書館では、これらの資料が整然と組織されている。組織とは、「一定の秩序関係を保って一体を成すこと」(広辞苑)である。すなわち、資料組織とは個々に独立して存在する資料に一定の秩序関係を与...