なぜ介護等体験が小学校・中学校の普通免許状の
取得のために必要なのかを論述しなさい。
1997年に「小学校及び中学校の教諭の普通免許状授与に係る教育職員免許法の特例等に関する法律」により、小学校・中学校の教諭の普通免許状の取得に介護等体験が義務づけられた。介護等体験とは「障害者、高齢者等に対する介護、介助、これらの者との交流等の体験」であり、その目的は「義務教育に従事する教員が個人の尊厳及び社会連帯 の理念に関する認識を深めることの重要性にかんがみ、教員としての資質の向上を図り、義務教育の一層の充実を期する」ためであるとしている。この法律は、田中眞紀子衆議院議員が、父親を介護した体験をもとに提案したもので、その理由を「いじめの問題など困難な問題を抱える教育の現場で、これから活躍される方々が、高齢者や障害者に対する介護等の体験を自らの原体験としてもち、また、そうした体験を教育の現場に活かしていくことによって、人の心の痛みがわかる人づくり、各人の価値観の相違を認められる心を持った人づくりの現実に資することを期待しております」と述べている。
現代社会はかつて予想できなかったほど大きな変化に...