1.はじめに
現在の日本は、生涯学習の時代にある。65歳以上の高齢者の割合が総人口の20%を占める高齢化の進行に伴い人生80年と言われる時代になり、人生を充実させるために精神的な豊かさ追い求める時代となった。また、情報を扱う諸活動が活発で情報の鮮度の減衰が著しい情報化社会にもあり、学生時代に一度学んだだけでは社会の変化に対応できない厳しい時代でもある。これから更に高齢者の増加と情報通信網の発展が進むだろうことが容易に予想される昨今の状況において、公共図書館はどのように対応していけば良いのだろうか。これからの図書館に求められる運営面での留意点を考えてみたい。
1.はじめに
現在の日本は、生涯学習の時代にある。65歳以上の高齢者の割合が総人口の20%を占める高齢化の進行に伴い人生80年と言われる時代になり、人生を充実させるために精神的な豊かさ追い求める時代となった。また、情報を扱う諸活動が活発で情報の鮮度の減衰が著しい情報化社会にもあり、学生時代に一度学んだだけでは社会の変化に対応できない厳しい時代でもある。これから更に高齢者の増加と情報通信網の発展が進むだろうことが容易に予想される昨今の状況において、公共図書館はどのように対応していけば良いのだろうか。これからの図書館に求められる運営面での留意点を考えてみたい。
2.図書館施設のバリアフリー化
内閣府のまとめによると、2004年度(平成16)現在の日本の出生率は1.29にまで低下しており、予想以上の速度で少子化が進行していることが明らかとなった。これに伴い、2015年(平成27)の高齢化率は26%にまで上昇するという予測がなされ、(註.1)生涯学習施設としての役割が期待されている公共図書館にも多くの高齢者が訪れることが予想される。しかしながら、現状の施設のままでは高齢者の利用増に対応でき...