1.はじめに
総務省が2006(平成18)年5月に発表した2005(平成17)年度の「通信利用動向調査」の結果によると、過去1年間にインターネットを利用したことのある人は推計8,529万人に達し、人口普及率も推計66.8%に上ることが明らかとなった(注1)。通信回線もブロードバンド化が進み、現代は利用者が自宅にいながらにして大量の情報を容易に手に入れることのできる高度情報化社会となった。
現在パーソナルコンピューター(以下、「パソコン」と略称する)の世帯普及率は95%を超え、個人所有率も75%を超えるという(注2)。パソコンは「一家に一台」のモノではなく「一人に一台」のモノとなり、真に「パーソナルコンピュータ」となり得たのである。しかしながら、個人所有のパソコンの機能の高度化に伴い、新たに様々な問題が生じ始めている。本課題では、筆者も実際にインターネットを通じて遭遇した「佐世保小6女児同級生殺害事件」の匿名掲示板(2ちゃんねる:http://www.2ch.net/)への加害女児実名書き込みを取り上げ、高度情報化社会の問題点とその問題の解決策を考えていきたい。
1.はじめに
総務省が2006(平成18)年5月に発表した2005(平成17)年度の「通信利用動向調査」の結果によると、過去1年間にインターネットを利用したことのある人は推計8,529万人に達し、人口普及率も推計66.8%に上ることが明らかとなった(注1)。通信回線もブロードバンド化が進み、現代は利用者が自宅にいながらにして大量の情報を容易に手に入れることのできる高度情報化社会となった。
現在パーソナルコンピューター(以下、「パソコン」と略称する)の世帯普及率は95%を超え、個人所有率も75%を超えるという(注2)。パソコンは「一家に一台」のモノではなく「一人に一台」のモノとなり、真に「パーソナルコンピュータ」となり得たのである。しかしながら、個人所有のパソコンの機能の高度化に伴い、新たに様々な問題が生じ始めている。本課題では、筆者も実際にインターネットを通じて遭遇した「佐世保小6女児同級生殺害事件」の匿名掲示板(2ちゃんねる:http://www.2ch.net/)への加害女児実名書き込みを取り上げ、高度情報化社会の問題点とその問題の解決策を考えていきたい。
2.事件の経過
事...