生徒指導・進路指導の研究(中・高)
その1
「教科教育と教科外教育とはどのような関係にあるのかについてまとめ、その構造と課題について述べよ。」
学校教育において教科外学習という場合には、「生徒指導」と「特別活動」をひとくくりにして述べられることが多い。これらは、すべて学校教育における「教科」の外の領域に属するものである。
学校は大きく分けると「教科指導」「生徒指導」「特別活動」の3つの組織課程から成り立っており、この3つのバランスがいいことが望ましい。しかし、最近の傾向としては、生徒指導への比重が大きくなっているという実態がある。とりわけ、指導困難校といわれる中学や非進学校に分類される高校の多くでは、たばこやバイクをはじめとする校則違反の「取り締まり」のような生徒指導が、教員の教育活動の大きな部分を占めていることも少なくない。教科外活動にそこまで求めるのは日本の学校教育に独特の特質であるともいえよう。
教科外活動の目標に共通しているのが、自主的・主体的・実践的という言葉である。与えられた課題を理解し指示された問題を解くことができる学力を「問題解決型の学力」とし、自己を取り巻く環境の...