触2点閾
目的
皮膚上の離れた2点を、同時に刺激提示したとき、触覚的に2点であると弁別するために必要な2点間隔の臨界値を触2点閾という。この触2点閾の値は、身体の部位によって異なることが、Weberなどの過去における実験から明らかになっている。本実験の目的は、極限法を用いて右の表側手首と右の表側肘の2部位の触2点閾を測定すること、及び、部位が異なることから本当に具体的な値に影響が現れるのかどうかを調べることである。また、触2点閾の測定は、上昇系列と下降系列によって測定を行い、系列が異なる場合に具体的な値に影響を与えるのかどうかを確かめることも目的とした。
方法
実験参加者
4名の大学生および大学院生(男性4名 平均21±2.38歳)。
用具
竹井機器工業株式会社のスピアマン式触覚計を使用した。(製造番号63140050)針が二本ついており、うち一本は可動式で最小1mmずつ動かすことができるものであった。
検査部位
右表側手首(手と腕の繋ぎ目、つまり手首を曲げて線が入る箇所)から腕の縦方向に沿って7センチの直線を、右表側肘においては、手首と同じく繋ぎ目から肩の縦方向に沿って8センチの直線...