保健体育科指導法Ⅰ 事前課題
レポートテーマ
保健体育の授業は、学校の教育課程においてなぜ必要であるのか。保健と体育の教科教育の歴史的な背景を踏ま
え、まとめなさい。また、生徒の実態に即して、今日的な保健体育の課題と保健体育のこれからについても論じ
なさい。
戦後まで保健体育という教科は存在しなく、別々の教科で行われていた。まず、体育についてであるが、明治
になり、富国強兵・殖産興業をスローガンに欧米の文化を取り入れるとともに、教育改革が行われた。明治5年
(1872)に学制が公布され、学校教育の制度が確立された。体術という科目が存在したが、1 年余りで同義語で
ある体操という科目になった。内容は普通体操、遊戯、隊列運動が行われていた。その、大正2年(1913)に「学
校体操教授要目」が公布され、体操科目の内容は体操(下肢、頸、上肢、胸、懸垂、平均、体側、腹、背、跳躍、
倒立及転回、呼吸)、教練、遊戯(競争遊戯、唱歌遊戯、行進遊戯、走技跳技及投技、球技)であった
1)。昭和
になると、太平洋戦争の影響を受け、体操科を教練、武道、体操を独立科目とする体錬科に改正された。戦争が
激し...