流通とは、商品の生産と消費を結びつける経済活動である。この流通機能には主に、3つの機能を持っている。それらの機能を以下に示す。
1)人的な隔たりを克服する売買(交換)機能
2)場所的な隔たりを克服する輸送機能
3)時間的な隔たりを克服する保管機能
上記の1)のように、売買に伴う商品取引の流れが商流(商的流通)と呼ばれている。一方、2)と3)の輸送や保管を通じて、商品移動の流れを物流と呼んでいる。
また、近年では上記の3つの基本的流通機能に加えて、「情報流通」や「信用流通」が流通に大きな影響を与えていると言われている。これらは効率的な流通活動を促進するための機能である。本リポートでは、変化の著しい1)売買機能、2)輸送機能の変化について考察する。また、流通の新しい機能である「情報流通」や「信用流通」についても併せて考察する。
1)売買機能の変化は、近年最も変化した分野である。生産と消費を結ぶ経路(チャネル)は、大きく以下の4パターンに分類できる。
①生産者と消費者を直接結ぶパターン(訪問販売、直売所など)
②消費者が生協などの組織を作り、産直を実現するパターン
③生産...