財務諸表とは企業の決算によって作成される書類であり、会社が経理の内容を明確にするため、経営に伴う財務の状況を記録、計算、整理した計算書類である。この財務諸表は株主や債権者、取引先等に代表される利害関係者(ステークホルダー)に対して報告するのである。財務諸表を構成する書類で、最も基本的で中心となるのは貸借対照表と損益計算書である。これらは企業の一定時点における財政状態、一定期間の経営成績を示している。また、他にも現金の流出入という観点から経営活動を把握したキャッシュフロー計算書も財務諸表を構成する書類である。
近年、この財務諸表のあり方が大きく変化している。その原因は会計基準の国際化である。国際化以前はそれぞれ独自の会計基準を作成し、その国の中で活動する企業は各国の会計基準に従って財務諸表を作成していた。各国が独自の会計基準を作成することは、その国特有の習慣や経済状況に応じた財務諸表が作成できるが、経済のグローバル化に対応できないなど多くの弊害があった。また、国際的な会計基準によって企業の国際的比較が容易になるなどメリットが生まれるのである。
また、日本企業を例に挙げると、日本企業は...