「児童養護の基本原理と具体的展開について」
生活型の児童福祉施設は、親・家族と一緒に生活することができない子どもたちと職員が共に生活する集団の場である。したがって、施設養護実践は、集団生活の中での人間的なふれあいや信頼関係の下に、職員の専門性に基づく個別・集団的な生活援助を通して、子どもたちの人権を護ると共に社会自立ができるようにあらゆる面から支援する教育的・福祉的な営みでなければならない。そのためには、「施設養護の基本原理」に則ったものでなければならず、以下に述べていきたい。
第一は、人権の尊重、「子どもの最善の利益」の保障の原理である。施設養護が一番に掲げるべき原理は、施設としてどのよう...