目次
1 弁護士の理念形
2弁護士の就職先・考えられるメリットデメリット
弁護士についての分析
A 弁護士の理念形と法曹養成制度改革
①在野精神論、②プロフェッションモデル、③法サービスモデル、④関係志向モデル
まず、弁護士の職務理念は、大きく4つに分類され、①在野精神論、②プロフェッションモデル、③法サービスモデル、④関係志向モデルが挙げられる。
①は野にあって権力に対抗して国民の自由と人権を擁護することが弁護士の職務理念するものである。②は教育訓練によって習得された特殊技能を個々の依頼者の要求に応じた具体的奉仕活動を行い、よって社会全体のために尽くす職務理念である。③は職務理念を依頼者が支払う対価に見合う法サービスを提供するものとする。④は弁護士は依頼者が法的観点に加え関係的側面を相手との交渉において自ら「織合わせる」作業を援助すべき、とする。
今回の法曹養成制度改革では、司法試験受験生が司法試験予備校に通って受験テクニックを学んで試験合格を目指すので、法律の表面的な理解しか無く、実際に起きる複雑な事件に対応できない、という批判がなされていたことに対応して、法曹養成の教育方式を変更し、一連のプロセスを重視した制度が導入された。
具体的には、法科大...