『現代の貧困の特徴と構造について整理し、その解決のために何が必要かについて考えよ。』
1.戦後の生活様式の変化
わが国では、第二次世界大戦前と戦後では、大きく生活様式が変化した。
日本での戦前の家族構成は、3世代以上の大家族が主であった。農家が多く、自ら作った米や野菜を食べ、隣近所と助け合いながら暮らしている家庭が多かった。皆がわざわざ田舎から出る必要もなく暮らしていた。
そして戦後になって、高度経済成長政策により、工業化が進み、生活の「社会化」と呼ばれる傾向が進んでい
った。
人々は労働を求めて都市に移り住み、家族構成に変化が現れた。農村部は高齢化・過疎化が著しく、核家族・小家族が進んでいった。女性は社会進出をとげ、家事の「社会化」「家庭機能の社会化」が広がった。
ビジネスにおいては、パソコンの普及もあり、スピード重視の時代となり、労働者は長時間労働を余儀なくされ、心身共に疲れ、ストレスを抱えこんでいる人が少なくない。都市集中化により、ビジネスマンにとって、自宅は寝るだけの場になっており、居住条件の悪さと通勤時間の長さによって、大変暮らしにくい住まいとなっている。
戦後...