連関資料 :: 教科教育法国語1 説題1

資料:6件

  • 教科教育国語(第
  • 「テキストの第一章『中学校国語の目標と内容』を十分研究したのち、中学校の国語科教育における3領域1事項について、その要点となるところを記しなさい。」 国語科の領域は、教育課程審議会答申の「自分の考えを持ち、論理的に意見を述べる能力、目的に応じて的確に読み取る能力や読書に親しむ態度を育てることを尊重する」ことを踏まえ、「話すこと・聞くこと」、「書くこと」、「読むこと」及び「言語事項」の3領域1事項から構成されている。これは、それぞれの領域の特性を生かしながら生徒主体の言語活動を活発にし、言語の教育としての国語科の目標を確実かつ豊かに実現するためであり、互いの立場や考えを尊重して言葉で伝え合う能力の育成に重点を置き、その意図から、「話すこと」と「聞くこと」が1領域として纏められている。各領域、事項の重点とするところは以下の通りである。 ○「話すこと・聞くこと」  小学校の同領域の内容を受けて、その能力と態度とを一層高めることを狙いとしており、具体的には、「自分の考えを持ち、相手の考えや立場を尊重し、論理的に意見を述べる能力を育成するとともに、目的や場面に応じて的確に話したり聞いたりする能力を高め、話し言葉を豊かにしようとする態度を育てる」というものである。この領域の指導事項は、話す活動を母体とした「発想や認識」、「考えや意図」、「話題の設定」、「構成や論理」、「語句や文」、「話合い」といった進行過程であり、実際の指導に当たっては前後の学年の指導事項に留意してそれぞれに指導を工夫する必要がある。また、目的や方向に沿って効果的に話したり、相手の意図を考えながら聞いたりする能力を高めるように、広く話題を求め、意図的、計画的に指導する機会を設けることや、説明、発表、対話、討論などといった言語活動を通して行い、国語科年間授業時数の10分の1~10分の2程度をその指導に割り当てるといった点にも留意しておく必要がある。 ○「書くこと」  この領域もまた、小学校の同領域の内容を受けて、その能力と態度とを一層高めることを狙いとしており、具体的には、「自分の考えをまとめ、立場を明らかにし、相手や目的に応じて論理的で効果的な文章を書く能力を高めるとともに、書くことにより生活を豊かにしようとする態度を育てる」というものである。「発想や認識」、「事柄や意見」、「選材」、「文章構成」、「記述」、「表現の推敲」、「評価・批評」による、主に文字による表現の活動の進行過程に沿って指導を行い、また、ここでもそれぞれの系列で学年によっては指導事項を設定していない場合があるので、前後の指導事項に留意して各学年の指導に工夫する必要がある。実際的には、相手や目的に応じて効果的な文章を書くことのできる能力を高められるよう、また、説明や記録、手紙や感想、報告や意見発表などの簡潔で分かりやすい文章や資料といったような、様々な形態の文章を書かせながら論理的に書く能力を育てるようにし、国語科年間授業時数の10分の2~10分の3程度をその指導に割り当てる。 ○「読むこと」  「話すこと・聞くこと」、「書くこと」と同じく、この領域もまた、小学校の同領域の内容を受けてその能力と態度とを一層高めることを狙いとしており、具体的には、「目的や意図に応じて内容を的確に読み取る能力を高め、進んで読書に親しむ態度を育成するとともに、読書を生活に役立て自己を向上させようとする態度を育てる。また、古典の指導については、古典に親しむことに重点を置き、わが国の伝統や文化についての関心を深める」というものである。その内容は「語句の
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  • 教科教育国語(第2
  • 「テキストの第六章第二節『平家物語』の「敦盛の最期」について、①本文全体を口語で百字以内に要約する、②その上で、「敦盛の最期」の教材価値を具体的に述べなさい。」 ①「敦盛の最期」の要約  敦盛が沖の船に向かうところを、熊谷直美が引き留め首を刎ねようとするが、我が子と同じ年頃であることに動揺し助けようと思案する。しかし後方から自軍が来ていて、迷いつつも首を刎ね、そのことを悔いて出家する。 ②「敦盛の最期」の教材価値について  『平家物語』は、保元の乱・平治の乱勝利後の平家と敗れた源家、源平の戦いから平家の滅亡を追ううちに、没落しはじめた平安貴族たちと新たに台頭した武士たちの織りなす人間模様を描いた軍記物語として、言わずと知れた有名な作品であり、その中の巻第九に収録されているのが「敦盛の最期」である。この文章の教材価値を述べるに当たり、先ずおさえておかなければならない事柄として、学習指導要領の「解説国語編」にある「古文と漢文のもつ独特のリズムに慣れさせたり、表現の仕方や文章の特徴に目を向けさせたりするなど、(中略)古文や漢文のもつ独特のリズムを感じ取ることのできるように配慮するとともに、音読したり、朗読したり、各自の好きな詩歌や文章の一部分を暗誦したりすることなどを通して、文章の内容や優れた表現を味わうことができるようにすることも大切である」という記述が挙げられる。また、同じく「解説国語編」の中学校国語科の基本方針について記述されている中に、「特に、文学的文章の詳細な読解に偏りがちであった指導のあり方を改め、自分の考えをもち、論理的に意見を述べる能力、目的や場面に応じて適切に表現する能力、目的に応じて的確に読み取る能力や読書に親しむ態度を育てることを重視する」の記述もあわせて、文章を客観的に読み通す、つまりは繰り返し読むという学習スタイルが推奨されていることを念頭に置き、先ずは、そのように繰り返し読むという学習スタイルによるところの「敦盛の最期」の教材価値について以下に述べる。 一つには、歴史的仮名遣いや係り結び、類義表現といった、その都度焦点化を図った読ませ方によって内容の把握ができる点が挙げられる。具体例を挙げると、歴史的仮名遣いについていえば、「公達」、「連銭葦毛」、「五六段」、「甲」、「御曹司」などの漢字や、「とつてかへす」や「おしあふのけて」、「まゐらせん」などの読み発音に注意させつつ読み進ませ、特に「公達」や「甲」といった漢字は既に学習を終えていることから、混同して読み間違えることのないよう、ここでの読みを確かにさせておく必要がある。係り結びでは、「なむ」が全く用いられることなく、「ぞ」と「こそ」が多用されている点と、用いられている場面の違いに注目させ、「こそ」はすべて熊谷次郎直実の発言と胸中の思いを、他方、「ぞ」は地の文の事実に基づく内容に限定されているといった違いについての理解から、直実の心情はもとより、作品の全体像の把握にも繋がり、また、授業展開の初めの段階で係り結びについて触れておくことで、生徒の効果的な学習が期待できる。類義表現では、題名の「敦盛の最期」から連想される、敦盛が“命を失う”、“殺される”ことの類義表現である“首をとる”や“刀を立つ”、“討つ”、“手にかける”などの語句や、また、“涙”と“泣く”の使い分けなどといった事柄に注目させ、語感の違いを実感させることで、登場人物の場面毎に変化する心情を追うことができる。そうして、文章の表面的な特徴や顕著な傾向を捉えることができたところで内容理解へと進めるといった手順を取れば、
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