白居易の諷諭詩

閲覧数2,669
ダウンロード数0
履歴確認

    • ページ数 : 2ページ
    • 会員660円 | 非会員792円

    資料紹介

    タグ

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    ※設題4 白居易の諷諭詩について、制作意図・内容・影響等を述べること。
     まず最初に、制作意図について述べたい。基本的な意図としては、諷諭詩を通して政治の乱脈を諷刺し、社会の混迷を批判するなど政治的な意見を述べることで、政治がよりよいものになるよう働きかけ、民衆の生活を改善させたいということが挙げられる。
    この点、細かく見ると、さらに三つに分けることができよう。そもそも、諷諭詩を作っていた時期は、皇帝「憲宗」のもとで、(左拾遺)という役職についていた時期と重なる。この役職は、政治の欠点を皇帝に直奏するものであり、そのような役職についていたことから、本職である詩の分野にも影響があり、諷諭詩という形で政治に対する諫言(かんげん)を行うという意図を持ったという側面が指摘できる。つまり、皇帝への責務の表れであるということである。一方で、白居易には、諷諭詩を吟じる基礎的な問題意識があり、役職は触媒としてそれを引き出したにすぎないという見方もできる。白居易は、儒教的教養に根ざして、詩の義務は、公事に影響を与えることであるという、詩の政治的な側面を重要視する信念を持っていたのである。
    実際に、白居易...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。