●課題1 現代の子供たちは、仲間同士の人間関係が稀薄になっていると言われるが、その原因と考えられることを述べ、学校教育全般にわたる対応策について論じなさい。
まず最初に、近年、子供たち自身の世界や子供たちを取り巻く環境、社会の変化により子供たちの仲間同士の人間関係が稀薄になっているといわれている。まず、子供を取り巻く社会の変化について考察してみる。近年、学歴編重の社会の風潮が子供たちの身の回りまで届いてきて、多くの子供たちが学習塾に通わなければという観念に襲われている。特に学歴偏重の社会の風潮は小、中学校の低学年化の段階で教育現場にも影響を及ぼし、クラスの中で子供たちが学力によって位置づけられるようになってしまった。また、学習塾へ通う子供は放課後に学校の友達と遊ぶ時間もなく、勉強の予習復習のためにそそくさと帰ってしまわねばならず、友達と遊んで互いのことを思いやったり、互いの信頼関係を強めたりすることがより困難になったと考えられる。また、子供たちにとって一番身近にある共同体である家庭生活にも変化が起こっている。大きな変化としては、経済的理由から大人社会では高齢化が進み、その影響...