ご母堂様には、近く米寿の祝賀をお迎えあそばされます由、大慶至極に存じあげます。
日頃若い人もおよばぬお元気なご様子。うかつにもそのようなおめでたき御年をお迎えとは存じあげませんのでした。
ご本人様のご満足は申すまでもなく、ご家族の皆様のお喜びはいかばかりかと拝察申しあげます。
折あらば、一度ご長命の秘訣を拝聴し、ご母堂様のご壮健にあやかりたいものと念じております。
なお別便にて心ばかりのお祝いの品をお送り申しあげました。ご母堂様のお身近くにお置きいただければ幸いに存じます。
なにとぞ今後も、ますますご健康にご留意なされ、幾久しくめでたき御歳を重ねられますことを心からお祈り申しあげます。
略儀ながら、書中をもってご祝詞申しあげます。 敬具