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保育・教育等の現場における音楽活動がなぜ必要なのかを述べよ。
1.はじめに
乳幼児期は、心身の成長発達の極めて著しい時期であり、人間形成の基礎が養われる時期である。この時期に、乳幼児が心身共に豊かに成長するため、音楽に親しむということも大変重要であると考えられる。そういった意味で、幼稚園や保育園の生活の中での音楽は、欠くことができないものであるといえる。
「表現活動:音楽」では子どもが歌ったり、音楽に合わせて身体を動かしたり、楽器を演奏したりすることを追求するが、子どもは、突然歌ったり踊ったり楽器を奏でたりするわけではない。この様な行動を起こす前に、子どもの内面が変化していると考えられる。
子どもの内面の変化である発達段階等を無視しては、音楽指導は考えられない。そこで、音楽活動をしていく上で押さえておきたいことをまとめてみたい。そして、音楽活動がなぜ保育現場で必要なのかを考察していきたい。
2.音楽指導の際に必要と思われる事項
(1)幼児期の音楽指導で重要なこと
幼稚園教育要領や保育所保育指針が改定され領域「表現」が生まれてから約10年が経過している。 が、今だに保護者...