『現代の「教師に求められる資質とは何か」についてまとめなさい。』
「教育は人なり」「あらゆる教育の問題は教師の問題に帰着する」と言われるように、学校教育の成否は、教員の資質能力に負うところが極めて大きい。特に、今日のいじめや不登校、学級崩壊などの教育問題への対応や、「確かな学力」と「豊かな心」、「健やかな体」などの「生きる力」の育成を基本とする学校教育の実現には、優れた資質能力を備えた魅力ある教員の確保がますます重要となってきており、教育職員養成審議会(教養審)答申においても、その必要性が提言されている。
今日求められる教師の資質能力の原点は、臨時教育審議会答申(1985~1987年「教育改革に関する第1次-第3次答申」)で提示され、教員の在り方を国民にとって最も関心の深い事柄の一つであると位置づけていた。
教員に求められる資質能力については、学校段階によって異なるが、まず必要なことは「専門性」「人間性」「社会性」「広く豊かな教養」に裏づけられた実践的指導力である。特に、今日のいじめや登校拒否などの深刻な状況を踏まえるとき、教員一人一人が子供の心を理解し、その悩みを受け止めようとす...