「国際生活機能分類(ICF)について具体的例(脳卒中、統合失調症、発達障害)を用いて説明しなさい。
日本社会の「障害観」は欧米のそれとは大きく違い、障害は「差障りがあり害がある」とマイナスのイメージが漢字からも感じられる。また、「違う」という言葉には「同じでない」という意味と「間違っている」という全く異なる概念が含まれており、「みんなと同じでないと間違っている、悪いことだ」と潜在的に考える価値観が日本にはある。これこそが二次障害を生み出す環境阻害因子といえ、障害に対して重く暗いネガティブなニュアンスが強い日本社会において、そのプレッシャーは大きなストレスとなり、新たな障害を生んでしまう。ICFモデルにより、今まで曖昧にされてきた「違い」を排除し、差別的な態度によって、「障害」人為的に生まれる日本社会の状態が明確に説明されるようになった。
軽度発達障害の特徴は、「能力のアンバランス」と「見えにくい障害」といえる。従来の重度の一次的、医学的症状が問題になるというより、困難が認められず、単なる個人の努力不足と誤解され、周囲の無理解による二次的社会問題であることが多い。支援がないまま放置...