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佛教大学通信教育の科目最終試験の設題と解答例です。
勉強や考察のご参考になれば幸いです。
設題は以下です。
1 子どもの体力や運動能力は、ただ単に大人を小さくしたものではないとされている。その根拠について具体的に述べよ。
2 子どもの一人ひとりが体育実技の学習に、意欲的に取り組むようにするための学習指導の留意事項を列挙せよ。
3 安全能力を高めるための体育の役割と、その学習指導上の留意事項について述べよ。
4 学習指導要領の第1章総則の第1-3項体育・健康のねらいについて述べよ。
5 体育実技を指導する者として、ぜひ備えておきたい考え方や資質について述べよ。(合格判定70点)
6 体育(運動)ぎらいの子どもを生みださないための学習指導上の留意点について述べよ。
(設題2と解答はほぼ同じ)
S0608 体育概論Ⅰ
1 子どもの体力や運動能力は、ただ単に大人を小さくしたものではないとされている。その根拠について具体的に述べよ。
子どもの体力や運動能力は、ただ単に大人を小さくしたものではないとされているが、その根拠を述べる。子どもは、身体的・精神的に発育・発達の最中であり、成長に至る固体である。発育や発達の速度には個人差が大きく、男女差がある。一般的に女児が男児に比べ早く成長する。また、ヒトは生理的早産といわれ、教育でいかようにもなる。
保健体育の分野では、発育発達を「子どものからだが年齢とともに大きくなり、その働きが徐々に大人の状態に近づくという年齢的な変化」として議論が進められている。ここでは、発育は身長や体重の増加といった”形態的変化”を、発達は「歩くようになる」とか「話すようになる」といった”機能的変化”を意味する言葉として捉える。発育には次のような一般原則が知られている。
①発育は全ての個体に共通した順序で進行する。これは運動機能の発達に代表される。
②発育には一定の方向性がある。原則として頭から手足の方向-頭尾方向に、あるいは中心から末梢方向-近遠方向に進...