目が見えるということはモノが見えるということとイコールではない。例えば先天盲の開眼手術などは臨界期までに行われないと視界を有効に活用するのが難しくなる。つまり物を見るということには訓練が必要なのだ。視野を狭めて育てた猫はその範囲内しか視界が届かない。また「痛み」にも経験が必要なのである。感覚・知覚の測定は心理物理学を用いる。これは、物理的刺激と感覚の関係を調べるための測定法である。その例としては、閾値の測定(恒常法・極限法・調整法など)や信号検出理論(感覚の尺度化)がある。ドイツの心理学者であり物理学者であるフェヒナーは、「心と物は等価なものであり、これらは単に単一世界について考えるための2つ...