①国際化する社会に対応した教育とは何かについてまとめ、そのために学校はどのように変わらなければならないのか説明せよ
日本の教育制度は国際的に自己完結性が高く、これまで日本人にとって幼稚園から大学院に至るまですべての教育を日本で日本人教員により日本語で受けることは、ごく普通のことと考えられていた。しかし、経済を中心とした人的な国際移動の増加に伴い、また海外の教育機会の多様化によって、国境を越えた教育流動が次第に高まりを見せる今日、その完結性は必ずしも日本の教育の常識、そして利益とはいえなくなってきている。
そのため、国境を越えた教育の接続性、すなわち教育内容、単位・学位の互換性が求められる。現実的に国境を越えた教育流動があり、その当事者である子供たちにはそのデザインにかかわる権限や能力がない以上、システムを定義する側で、できる限り国家間の教育的デザインの矛盾や齟齬を明確にして取り除く努力が求められる。
海外子女や留学生が増えている中、海外子女においては、地球上のどこにおいても、国境を越えて流動する日本人の子どもの教育に途切れなく、重複のない一貫した教育体系を保証することが求められている...