玉川大学通信教育部レポート
○前文
近年、社会の変化より子供の姿が大きく変化し、様々な問題が論じられている。子供に不足している「生きる力」を育むためには、生活科の教科目標の達成が必要不可欠である。そのための指導原理を以下にまとめた。
具体的・直接的指導
低学年の児童は、座学よりも具体的な活動や体験の方が圧倒的に興味、関心を持ちやすい。そして五感や体全体を使った能動的な活動によって、思考能力を引き出すことができる。そのためには実物が目の前があり、触れるなどの働きかけがしやすいようにすることが必要である。これを体現するのが具体的指導、直接的指導である。
この指導を用いる活動では、ただ「楽しかったね」で終わらないように、ねらいや課題を具体的に設定し、得るものがある活動にしなくてはならない。それは児童が初めて体験する未知のもの、児童の生活に直結していて直接体験できるものが望ましい。例えば野菜を育てる場合、種を蒔いてから、芽が出て成長していく日々の変化を楽しみに観察し、収穫して調理して自分たちが育てたものを食べるという経験から喜びや感動、さらには食への関心を持つことも期待できる。
自然に触れる機会は減り、情報だけを...