玉川大学通信教育部レポート
①【幼児と保育者に求められる信頼関係とは】
子供を取り巻く人間関係は対象が家族、子供同士、教師などによって様々である。その中でも保育者(教師)は幼稚園でしか関わりを持たない存在であり、また、親子の関係は1対1であるのに対し、教師1人に対し子供が複数という構図で、私的な要素はなく社会的な関わり方となる。しかしながら、幼稚園という親がいない状況下では、子供にとって頼れる唯一の存在である教師の役割は大きい。あらゆる場面でしっかり子供の心の支えにならなくてはいけない。
子供が人間関係を築いていくには自己や自立心が確立されていることが大切である。「自分がこうしたい」「あれをしたい」という自らの意思を持ったとき、親や教師から離れなければならない。離れられなければ世界が広がらず、社会の一員になることはできない。
そうした自己や自立心は着替えや片付けなどの日常生活に必要な習慣の習得を通して獲得される。何かを「できた」ということが自信につながっていくのである。しかし最初から「できた」という子はいない。「できなかった」ときに教師による励ましや援助などの働きかけがあって、最終的に「できた」にたどり着くこ...