「施設で用いられる個別援助技術(ケースワーク)について述べよ。」
ケースワークは本来、ケースワーカーが用いる技術であり、正しくはソーシャル・ケースワークと呼ばれ、社会福祉実践法の中の一つの方法である。
児童指導員、保育士はケースワーカーではないが、ケースワークの技術や原理を応用して、一人ひとり異なった独自の性格とニーズをもつ施設児童を対象に積極的な施設養護を展開していかなければならない。このようにケースワーカーではない児童指導員、保育士がケースワークの技術を施設で応用する時、その取り組みをケースワーク的処遇、または個別的処遇と呼ぶのである。
児童養護実践では、集団の中での援助を行う機会が多くある。その中で、一人ひとりの子どものニーズに応じた援助も同時に提供していくことが大切である。パールマンは、このケースワークに必要な要素として、「4つのP」をあげている。①何らかの問題を抱えてやってくる人(Person)、②クライエントが環境の中で抱えている問題(Problem)、③援助が行われる場所(Place)、④援助が行われるための専門職としてのプロセス(Process)であり、この4...