要旨
TEMPOを触媒として用いて、水―クロロホルム系でシクロペンタノールを酸化したところ、シクロペンタノンが生成された。
目的
TEMPO(2,2,6,6-tetramethylpiperidin-1-oxyl-Freeradical)を用いて、シクロペンタノールの酸化を行う。
原理
TEMPOを用いた酸化反応1)
2,2,6,6-tetramethylpiperidin-1-oxyl-Freeradical(以下、TEMPO)はアルコールをカルボニル化合物に酸化することができ、その反応には幾つかの種類が存在する。一般的な反応は以下の三つである。
①:一級アルコールの酸化
②:二級アルコールの酸化(ケトン化)
③:1級アルコールからのカルボン酸の合成(反応条件による)
TEMPOは以下のような構造をしており、酸化剤、還元剤により以下のように構造が変化する。
TEMPO自体はアルコールに対する反応活性は無いが、TEMPOが酸化されてできるオキソアンモニウム塩がアルコールとの反応に大きく関わっている。
また、TEMPOの使用量は化学量論量を用いるか、触媒量を用いるかの2種類があ...