「現代人の生活とカウンセリングについて考え、カウンセリングがどうあるべきか述べよ」
現代社会では精神疾患あるいは精神障害を抱える人が大幅に増加しているという。その背景には、ストレス社会とも呼ばれる、現代社会における、独特の生活のしづらさ、生きにくさがあると考えられる。高度経済成長 の時代から、現代人は豊かさと引き換えに子どもの頃からテスト、受験、就職、昇進と終わらない他人との競争社会の中生きている。しかし、現在の緩やかな景気の低迷は、雇用状況の悪化、不安定な経済情勢、社会保障等への不安、人間関係の希薄さや信頼性の低下などを生み出し、現在我々を取り巻く社会には暗い話題ばかりである。先の大震災では、多くの犠牲者を出し、多くの避難生活を余儀なくされている方も大勢いる。日本国民全体が深く大きな心の傷を負った。震災復興に向けて日本が一つになるかと思ったが、政治は相変わらずくだらない権力闘争を繰り広げ、国民の生活は置き去りになっている。
古くから日本では、心の問題は地域や学校、会社など、所属するコミュニティが面倒を見て、解決する問題であった。例えば、地域に問題を抱えた人がいたら、周りの大人や寺のお...