「カウンセリングの歴史と課題について述べ、これからのカウンセラーに必要な資質とは何か述べよ。」
カウンセリングとは、クライエントの抱える問題・悩み・苦痛等に対し、専門的な知識や技術を用いて行われる心理的相談援助活動のことであり、治療的、予防的、進展的な3つの機能を包括した援助行為である。
カウンセリングの起源は、20世紀初期のアメリカでおこった、職業指導運動、教育測定運動、精神衛生運動の3つの運動にある。
フランク・パーソンズはボストンで若者を対象に職業の選択やアドバイス等の支援を行う中で、何度も転職を繰り返す若者の失敗の原因は技能不足では無く、適性の問題であり適材適所への就職を可能にするための職業指導運動を展開した。「丸い釘は丸い穴へ」のスローガンのもとパーソンズは1908年ボストンに職業指導局を開設し、適材適所を理念とし、職業指導を行った。その職業指導は①自己分析、②職業理解、③個人と職業の結合の3段階のプロセスであり、ここで指導を行う人を「カウンセラー」と呼んだ。これ以降「職業カウンセリング」という言葉も生まれた。
教育測定運動はソーンダイクを中心として行われた。ソーンダ...