行政行為とはどのような行為か。これにはどのような効力が認められるか。また、行政行為に瑕疵があった場合に、どのような効果が生じるか。実定法制度とも関連させて考察すること。
行政行為という概念は、実定法上の概念ではなく理論上の概念であり、さらにこれをどう理解するかについては様々の説がある。今日では「行政主体が法の下に法の規制を受けながら、公権力の行使として国民に対し具体的な法的規制をする行為」という定義がもっと一般的となっている。つまり、行政行為は、行政が国民に対して働きかける行為のうち、合意に基づくことなく一方的に、具体的な場合において、国民の権利義務に直接的・観念的影響を与える行...