導電性高分子ポリアニリンの合成および電気的性質
<実験目的>
この実験を行う上で重要な重合合成法がある。それは電解重合である。適当な溶媒にモノマーと支持電解質を溶解させ、電極に電圧を印加することで電極表面上にポリマーを生成させる重合法のこと。多くのπ共役導電性ポリマーがこの合成法で合成されている。例えば、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリ(p‒フェニレンオキシド)、ポリ(p‒フェニレン)などのことである。
<実験結果>
表1 ポリアニリンフィルムの電気抵抗値
表2 各電池の起電力およびブザーをつないだ時の音
<考察>
ポリアニリンはその酸化度合およびプロトンによる修飾の度合いによって様々な構造および色を呈することが知られている。その色は、ロイコエメラルディンと呼ばれる還元型のポリアニリンでは無色~黄色を呈し、部分的に酸化された酸性型ポリアニリン(エメラルディン塩)は緑色を呈す。さらにこれをアルカリ処理したエメラルディンは青色~紺色を呈し、完全に酸化された酸化型ポリアニリン(ペルニグラニリン)は紫色~黒色を呈す。
表3 ポリアニリンの型と色
三角フラスコ内でポリアニリ...