<1、低分子‐ミセル説>
ミセル説を提唱したのはマクベインである。石鹸をはじめとする界面活性剤は例えて言えば待ち針のような形をしている。つまり針のような長い油になじむ部分 (これを親油基という) と針の頭のような水になじむ部分 (これを親水基という) から出来ている。界面活性剤などの両親媒性物質を水に溶かすと, ある濃度以上で親水基を外に親油基を内に向けて会合する。これをミセルという。
<2、Staudingerの高分子説>
Staudingerは、ゴムやセルロースなどの物質はきわめて多数の原子が、エタン分子内の結合力と同じ一次結合(今日の共有結合による化学結合)で長鎖状に連結した巨大分子であると考えた。この考えを高分子説という。また、その対極の考え(比較的小さな分子量の環状化合物が多数コロイド状に「会合」あるいは「凝集」したものであるという考え)を低分子説という。
<3、Staudingerの粘度則>
Staudingerは古典的な分子量測定法と粘度法を組み合わせて高分子の分子量の目安とした。それが、固有粘度と分子量との比例関係のStaudingerの粘度則である。現在は一般...