高分子のキャラクタリゼーション
‐分子構造と物性の相関-
[序論]
本実験では我々の生活に広く普及している多種の高分子材料の分子構造やその分子特性をいくつかの実験によって解明し、高分子材料のもつ物性との相関関係を考察することを目的としている。私たちは、今日、広く普及している「消しゴム」という高分子材料に注目した。当たり前のように使用している「消しゴム」という存在のもつ機能、性質について、それがどのような物性に支配されているのかということが私たちの興味を惹いたからである。本実験では主成分であるポリ塩化ビニルという高分子に注目し、その化学構造や高分子のもつ様々な分子特性を、実験を通して検証した。
私たちのグループでは消しゴムの持つ機能の本質である消えやすさという観点に焦点を絞った。そこで消えやすさに関係していると考えられる粘弾性という物性がどのような分子特性と相関性を持つかをガラス転移温度、平均分子量、分子量分布またその分子構造から検証する。協議の結果、粘弾性の増加に伴いガラス転移温度が増加するという仮定の下、実験を進めることにした。
[実験]
・使用した試料及び試薬
試料:MONO...