まず、精神・行動の障害であるが、一つ目にADHD(注意欠陥多動性障害)を挙げたい。この障害は、1、不注意(物事に集中できず、忘れ物が多い)2、多動性(落ち着きがなく、じっとしていることができない)3、衝動性(思いついた行動を唐突に行う)という3つの特徴を持つ発達障害である。そして、これらの症状の現れ方や程度によって、1、混合型2、不注意優勢型3、多動性・衝動性優勢型の3つに分類される。通常、症状は7歳以前に現れる。ADHDを持つ児童・生徒は集中力が続かない、何か他のことをしている途中にちょっとした音などに意識がいってしまい、また授業中もじっと席に座るのが苦手である。しかし、思春期、青年期になると、多動の傾向は低くなる傾向にある。
次にLD(学習障害)を挙げたい。この障害は、知的障害とは異なり、全般的な知能の低下はないものの、話す、聞く、読む、書く、計算する、推論するといった能力のうち、いくつかの能力に様々な障害をしめすものである。有病率は約3%といわれ、女子よりも男子に多いといわれている。中枢神経の微細な障害と関係があるといわれているが正確なことは不明であり、そのため、一部の症状を...