「学習指導案の意義と作成上留意しなければならないことについて述べなさい。」
1.はじめに
学習指導案を大辞泉で調べると、「授業の目標・方法・時間配当などを記した予定案」とある。確かに学習指導案は、教員が作成するものであり、授業目標や授業方法、その単元の時間配分が記載されている。しかし、果たしてそれだけで良いのだろうか。本レポートでは、学習指導案の意義と、その作成上の留意点について考察する。
2.学習指導案とは
学習指導案とは、授業の展開を予想して作成された授業計画書のことである。それは年間、月、週の学習計等を基にした、1単位時間の学習計画書として作成される。この学習指導案には大きく分けて「細案」と「略案」がある。細案には、学習指導案に必要と思われる項目が詳細に書かれていて、つまりは単元名(または主題や題材)、単元設定の理由(または単元の考察や教材観)、単元の目標、指導計画(または単元の計画や評価計画)子どもたちの実態、本時の目標、本時の展開などはもとより、1単位時間の授業過程における教師の発問や手だて、予想される子どもたちの反応などを書かれている。また、略案には記述の項目の中で、最...