BPF_1

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    BPF(Band Pass Filter)
    21 1 26
    1 問題
    次の回路の伝達関数を求めよ。
    2 解法
    まず、Fig.1の回路方程式を立てるため、各経路における電流を
    変数 I12 I23 I25 I24 I54(suffixが各経路をあらわしている)とする
    とキルヒホッフの第一法則、第二法則を用いて
    I12 = I23 + I24 + I54 (I25 = I54 :virtual short) (1)
    Vin R1I12 R2I23 = 0 (pass : 123) (2)
    Vin R1I12
    I24
    j!C
    = Vout (pass : 1246) (3)
    Vin R1I12
    I25
    j!C
    R5I54 = Vout (pass : 1254) (4)
    また、オペアンプの入力電圧を V V+ とし、理想的なオペアン
    プとすれば V = V+ と表すことができる。従って、5 の地点での
    電圧は 0 であるため、
    Vout = R5I54 (5)
    と表すことができる。
    式(1)~式(4)までを考えると、未知数が4、変数(電流値)が4の
    ためI54を求めることができる。そして、

    資料の原本内容

    回路方程式による伝達関数の導出
    ―多重帰還形 BPF(Band Pass Filter)―
    増成伸一
    平成 21 年 1 月 26 日

    1

    問題



    次の回路の伝達関数を求めよ。











    1

    −1

    −1

    −1

    R1
    R1

    R2
    0

    0
    1
    jωC

    0
    0

    R1

    0

    0

    (

    1+jωCR5
    jωC

    )

    

     

    
    
    
    
    
    
    
    
    

    I12  
     

    I23 
     
     



    0
    Vin







    Vin − Vout 


    Vin − Vout

    =


    I24 
     
     
    I54

    上式を次のように表す。

    Ax = B

    (6)

    I54 のみわかればいいのでクラメルの式を使う。従って、まず
    |A| を求めると

    |A|

    =

    1
    R1

    −1
    R2

    −1
    0

    R1

    0

    1
    jωC

    R1

    2

    解法

    0

    −1
    0
    (

    0

    0
    1+jωCR5
    jωC

    )

    1
    第二列で展開し、 jωC
    = α とすると

    まず、Fig.1 の回路方程式を立てるため、各経路における電流を

    R1
    |A|= R1
    R1

    変数 I12 I23 I25 I24 I54 (suffix が各経路をあらわしている) とする
    とキルヒホッフの第一法則、第二法則を用いて

    I12 = I23 + I24 + I54

    (I25 = I54 : virtual short)

    (1)

    Vin − R1 I12 − R2 I23 = 0
    (pass : 123)
    I24
    Vin − R1 I12 −
    = Vout (pass : 1246)
    jωC
    I25
    Vin − R1 I12 −
    − R5 I54 = Vout (pass : 1254)
    jωC

    (2)

    |A| = R1

    α
    0

    0
    α
    0

    −1
    α
    0

    0
    1
    + R2 R1
    0
    α + R5
    R1

    0
    R1
    + R2
    α + R5
    R1

    −1
    0
    α + R5
    −1
    α + R5

    0
    1
    +R2 α
    α + R5
    R1

    (3)
    (4)

    |A| = R1 α(R5 + α) + R1 R2 (α + R5 ) + R2 α(α + R5 + R1 )

    (7)

    2

    = (R1 + R2 )α + (2R1 R2 + R1 R5 + R2 R5 )α + R1 R2 R5

    (8)

    また、オペアンプの入力電圧を V− V+ とし、理想的なオペアン
    プとすれば V− = V+ と表すことができる。従って、5 の地点での

    クラメルの式より、Vin − Vout = β とすると

    電圧は 0 であるため、

    Vout = −R5 I54

    (5)

    I54 =

    1

    −1

    −1

    0

    1 R1
    |A| R1

    R2
    0

    0
    1
    jωC

    Vin
    β

    R1

    0

    0

    β

    と表すことができる。
    式 (1)〜式 (4) までを考えると、未知数が 4、変数 (電流値) が 4 の

    右辺の分子を第二列で展開すると

    ため I54 を求めることができる。そして、求められた I54 を式 (5) に

    1

    −1

    −1

    0

    代入することでこの回路で伝達関数(Vout /Vin ) を求めることがで

    R1
    R1

    R2
    0

    0
    1
    jωC

    Vin
    β

    R1

    0

    0

    β

    きる。
    まず、式 (1)〜式 (4) までを行列式で表すと

    =

    α

    =

    R1

    Vin

    R1

    β

    R1
    R1

    0
    α

    Vin
    1
    β + R2 R1

    −1
    α

    0
    β

    R1

    0

    β

    0

    β

    + R2

    R1

    β

    R1

    β

    +R2 α

    R1
    1

    0

    R1

    β

    = R1 α(β − Vin ) + R2 αβ

    (9)

    式 (9),(8) を用いて I54 を表すと

    I54 =

    αβ(R1 + R2 ) − αR1 Vin
    |A|

    (10)

    式 (10) を式 (5) に代入すると

    αβ(R1 + R2 ) − αR1 Vin
    |A|

    (11)

    Vout |A|
    = αR1 Vin − αβ(R1 + R2 )
    R5

    (12)

    Vout |A|
    = αR1 Vin − α(Vin − Vout )(R1 + R2 )
    R5

    (13)

    Vout = −R5

    Vout |A|
    − α(R1 + R2 )Vout = αR1 Vin − αVin (R1 + R2 )
    R5
    )
    (
    |A|
    − α(R1 + R2 ) Vout = −αR2 Vin
    R5
    Vout
    αR2 R5
    =
    Vin
    αR5 (R1 + R2 ) − |A|
    Vout
    αR2 R5
    =
    Vin
    (R1 + R2 )α2 + 2R1 R2 α + R1 R2 R5
    Vout
    αR2 R5
    = (R +R ) 2R R
    1
    2
    1 2
    Vin
    + R1 R2 R5
    2 +
    (jωC)

    (14)
    (15)
    (16)
    (17)
    (18)

    jωC

    Vout
    R2 R5 (jωC)
    =
    Vin
    (R1 + R2 ) + 2R1 R2 (jωC) + R1 R2 R5 (jωC)2

    (19)
    (20)

    ここで、jω = s とすると

    Vout
    R2 R5 (sC)
    =
    Vin
    (R1 + R2 ) + 2R1 R2 (sC) + R1 R2 R5 (sC)2
    1
    s
    Vout
    = (R +R ) R1 C2R R
    1
    2
    1 2
    2
    Vin
    R1 R2 R5 C 2 + R1 R2 R5 C s + s

    (21)
    (22)

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