「生命の誕生から動物・植物への分化、及び進化について述べよ。」
1.生命の誕生
地球は、今から約46億年前に誕生したと推定されている。当時の地球は非常に熱く、とても生命が誕生できるような環境ではなかった。このような地球の始まりから、生命はどのようにして誕生し、進化したのだろうか。
生命体とは、遺伝情報をもち、自らで遺伝情報を複製し、増殖する能力をもつものを指す。地球が誕生した直後、熱くドロドロに溶けていた表面が冷えるにしたがい、豪雨の時期が続き、海が形成された。約38億年前、その海の中の海底熱水噴出口で、地球上で初めて生命が誕生したと推定されている。しかし、地球誕生から約20億年間は大気中には酸素がほとんどなく、当時の生物は硫化水素などを使って呼吸していた。そして約27億年前には、光合成を行う最初の生物、ラン藻類のシアノバクテリアが誕生した。この生物は酸素を嫌い、酸素がなくても生きられる嫌気性細菌である。シアノバクテリアは、必要な栄養分を作り出すために光合成、つまり地球上にふんだんにあった二酸化炭素と水と太陽エネルギーを利用し、不要となった酸素を排出した。その結果、ラン藻類も増加...