東工大:物理学実験 「放射線3,4」

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    資料紹介

    シンチレータを用いた放射線の測定の原理を学び、実際に NaI シンチレータを用いて 線及び 線
    のエネルギースペクトルの測定を行う。また、シンチレータと線源の間に遮蔽物を設置し、物質との相
    互作用により放射線の数及びエネルギーがどのように変化するのを実験により観察する。
    2.1
    まず始めに、 線の相互作用について簡単にまとめておく。 線と物質の相互作用は、大きく分けて
    次の3種類である。
    1. 光電効果
    2. Compton効果
    3. 電子対生成
    上から順に説明していく事にする。
    (1) 光電効果 エネルギー EP の 線に対し、EP EB(EB は電子の束縛エネルギー)の電子がたたき
    出される。シンチレータ中においてはこのたたき出された電子のほとんどはエネルギーを失って止まる。
    EB に相当するエネルギーは特性 X 線などとして放出されるが、エネルギーが低いのでこれらもほぼ吸
    収される。すなわち EP に比例したパルスが得られる。
    (2)Compton 効果 Compton 散乱により電子が運動エネルギーとして受け取るエネルギーは、衝突前
    の 線の進行方向を軸として散乱された光子の

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    実験の目的

    1

    シンチレータを用いた放射線の測定の原理を学び、実際に NaI シンチレータを用いて β 線及び γ 線
    のエネルギースペクトルの測定を行う。また、シンチレータと線源の間に遮蔽物を設置し、物質との相
    互作用により放射線の数及びエネルギーがどのように変化するのを実験により観察する。

    2

    実験原理

    2.1

    γ 線と物質の相互作用

    まず始めに、γ 線の相互作用について簡単にまとめておく。γ 線と物質の相互作用は、大きく分けて
    次の3種類である。

    1. 光電効果
    2. Compton 効果
    3. 電子対生成
    上から順に説明していく事にする。

    (1) 光電効果 エネルギー EP の γ 線に対し、EP − EB (EB は電子の束縛エネルギー) の電子がたたき
    出される。シンチレータ中においてはこのたたき出された電子のほとんどはエネルギーを失って止まる。

    EB に相当するエネルギーは特性 X 線などとして放出されるが、エネルギーが低いのでこれらもほぼ吸
    収される。すなわち EP に比例したパルスが得られる。
    (2)Compton 効果 Compton 散乱により...

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