介護等体験
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少子高齢化や経済社会の変化が著しい今日、誰もが社会福祉施設を必要とする可能性が高まっている。以下では、①高齢者の施設、②児童にかかわる施設(障害児の施設を除く)の2つについて、現代社会における社会福祉施設の必要性がどこにあるのか述べたい。
最初に①については、特別養護老人ホーム、養護老人ホーム、老人デイサービスセンターなど老人福祉法による老人福祉施設があげられる。高齢化の進展や介護保険制度の施行により、近年これらの老人福祉施設の増加が著しくなっている。また、サービスの質の向上が重視され、個室の増加など居住環境の改善や、少人数にグループ化して介護するユニットケアの増加などの動きがみられる。さらに、在宅福祉、在宅医療の推進が図られ、訪問看護や訪問介護などの制度やデイサービスセンターなどの通所施設が整備されつつあり、利用者も増加の一途をたどるなど、そのニーズは高まっている。
一方で、介護保険制度の持続可能性の向上や、将来の認知症高齢者の増加への対応等、さまざまな課題もある。また、高齢者虐待の防止・早期発見や、いわゆる一人暮らし高齢者への支援のあり方等、新たな社会問題も...